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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意
シャワーを浴びて部屋に戻ると、先に浴び終えた瑞月が、ボンヤリと外を眺めていた。
部屋の灯りは灯していないが、少し開けたカーテンのから差し込む街の光が、やや物憂げにも思える、その横顔を照らしていた。
俺を見つけると――
「ね、座って」
ベッドに腰かけた自分の横に座るように促し、そうすると、俺の肩に頭を寄せた。
「なんだか、不思議だね」
「そうだな」
なにが、という部分を曖昧にして、俺たちは目を合わせた。微笑。
それから、また、瑞月は寂しそうに俯いた。
「他の出会い方って、なかったのかな?」
「少しタイミングが狂えば、いくらでも。だけどそうすると、出会えてなかった可能性の方が大きいのかも」
「そっか……じゃあ、いいか」
瑞月はそう言って頷いてから。
「やっぱり、このまま、ずっと――」
ポツリと呟き、そして――
「――ううん、なんでもない」
自分に呆れたように笑み、頭を振った。