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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意


 それから暫く静寂に身を委ねた後で、ゆっくり顔を上げ、こちらを見つめた。

「じゃあ、きっちり――幻想を終わらせようか」

 その瞳はもう、感情が揺れ動くこともなく。

 顔を近けるとそれを閉ざし、俺たちはキスをした。

 もう焦ることも慌てることも恥じらうことも偽ることもせずに、二人は静かに高め合い、正しく乱れた。

 そして、いつしか瑞月は言う。

「ねえ、もう……」

「ああ」

 瑞月はそれが当然のように、上になることを望んだ。

「こうして、顔を見ながら、一つになりたい」

 逆らわずに、俺はそれに任せる。

「わかった」

 瑞月は、はしたなく俺の上に跨がると、手で男の高鳴りを握り、それを女の証に押し当てた。

「ん……」

 だけど声を小さく漏らした後、瑞月はそのまま動かなくなった。

「怖いか?」

「ううん、全然。怖いわけないよ。ただ――」

「ただ?」

「なんだか、涙が出そうになる」

「無理をしてるなら――」

「違うよ。無理をしたいの。でも、こうしてると――」

 お互いの押し当たった雄と雌の部分が、どんどんと濡れて、今にも解け合いそうだ。でも、それに抗うように、瑞月は身体を小刻みに震わせながらも、浮かした腰を委ねようとしない。

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