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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第14章 エピローグ③ 笑顔と共に


 俺たちは近況を話ながら、歩いた。そうして、俺がたまに訪れている公園のベンチに座った。

「それで、今はどんな勉強をしているの?」

 道すがら、大学を卒業後、今は専門学校に通っているとは聞かせれていた。

 夏輝さんは膝に大事そうに抱えている、なんらかの機材が入ってると思しきケースを見つめながら。

「うーん……今は内緒にします」

 と、そう答えた。

 それから、また話していると。

「あの、お兄さん。ちょっとだけ荷物を見ていてもらえますか」

 夏輝さんは、少しモジモジしながら、そんなことを言った。

「いいけど、どうしたの?」

「ちょっと、トイレでーす!」

 彼女は言うと、小走りにトイレへ向かった。

「悪癖は、直ったのかな」

 ふっと息をつき、思わずそう呟いた。

 それから何気に、彼女の置いていった黒いケースに手を伸ばしかけるが、すぐに思い直して、手を戻した。

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