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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第3章 抱かれたい理由
「あ――!」
夢から目覚めた瞬間、その内容を噛みしめる暇もなかった。すぐそこまで迫っていた射精感に慌て、俺は身体を起こして毛布をはぎ取ると、自らの下半身の状態を確認する。
テントを張り、突き抜けるくらいビンビンであるが、辛うじて射精には至らなかった。一瞬、起きるのが遅れていたら、そのままパンツの中で暴発していたに違いない。
「まったく、中学生かよ……」
息をつき、安堵して呟く。
地下にあるこの書斎のドアがノックされたのは、そんなタイミングだった。
「オーイ! お兄さーん!」
続いて聴こえてきたその声の主は、テンションから察するに夏輝さんに違いない。どうでもいいことだが、彼女は今日も朝から元気のようだ。
「ちょっと、待って!」
一応はそう返事をして、枕元のスマホで時刻を確認。午前八時を少し回ったころ。寝坊したような錯覚を受けたが、明け方近くまで小説を書いていたのだから、実質三時間ほどしか寝てない。
とりあえず、のそのそと起き出し部屋の隅まで行くと、壁の上部にある小窓のブラインドを開けた。差し込んでくる日差しが、今日も好天であることを報せている。
壁に吊るしてある姿見の前に立ち止まり、己の姿を確認した。いつものように一人なら、そのままリビングに行くところ。彼女たちがいるせいで、流石にそうもいかない。
ボサボサの頭とやや隈のできた目元くらいは、まあいいとしよう。だが問題は、パンツを突き破らんばかりに怒張したままの股間の方だ。さっきまで見ていた艶めかしい夢のせいで、まだまだ鎮まる気配はなかった。