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落城
第5章 昇天
「ああ、もうイヤっ――」
志乃の目から大粒の涙が零れた。感情を制御することができなくなっていた。
「志乃殿、イキたいですか?」
「お願い、もう許して……」
志乃は、むずがる子どものように頭を振った。
「可哀そうに。こんなになるまで頑張って――」
章介は志乃を抱きしめると、唇を重ねた。待っていたように志乃が吸いついてきた。舌を差し込むと、自分から舌を絡めてくる。その舌を章介は思い切り吸い上げた。
ついに夫を裏切ってしまった――。志乃の背中にゾクゾクと悪寒が走った。でも止められなかった。夢中になって章介の舌を吸い返した。
章介は唇を離すと、志乃の顔を見つめた。志乃が淫情に敗れた顔で見つめ返してくる。黒い瞳がトロンと妖しく潤んでいる。
「志乃殿、炎はまだ消えてませんが、もう限界でしょう。終わりにしましょう。これからあなたを天国に送ってあげます」
「お願いです。やめてください……」
志乃が弱々しい声で訴えたが、章介は首を横に振った。
「いきますよ」
章介は、随喜丸をこれまでで一番早く、激しく動かした。同時に、指を最も敏感な肉芽にあて、蝉の羽のように細かく震わせた。
「ダメっ! あ、あああぁぁぁっ!」
志乃は背中をのけ反らし、腰を突き上げた。
「いよいよ奥様の最後だ。しっかり見届けてやるといい」
耳元で悪太郎が囁くと、茜は閉じていた目を薄っすらと開いた。
「ハァハァ……ああ、志乃様……」
茜の目じりから涙が零れた。
志乃の目から大粒の涙が零れた。感情を制御することができなくなっていた。
「志乃殿、イキたいですか?」
「お願い、もう許して……」
志乃は、むずがる子どものように頭を振った。
「可哀そうに。こんなになるまで頑張って――」
章介は志乃を抱きしめると、唇を重ねた。待っていたように志乃が吸いついてきた。舌を差し込むと、自分から舌を絡めてくる。その舌を章介は思い切り吸い上げた。
ついに夫を裏切ってしまった――。志乃の背中にゾクゾクと悪寒が走った。でも止められなかった。夢中になって章介の舌を吸い返した。
章介は唇を離すと、志乃の顔を見つめた。志乃が淫情に敗れた顔で見つめ返してくる。黒い瞳がトロンと妖しく潤んでいる。
「志乃殿、炎はまだ消えてませんが、もう限界でしょう。終わりにしましょう。これからあなたを天国に送ってあげます」
「お願いです。やめてください……」
志乃が弱々しい声で訴えたが、章介は首を横に振った。
「いきますよ」
章介は、随喜丸をこれまでで一番早く、激しく動かした。同時に、指を最も敏感な肉芽にあて、蝉の羽のように細かく震わせた。
「ダメっ! あ、あああぁぁぁっ!」
志乃は背中をのけ反らし、腰を突き上げた。
「いよいよ奥様の最後だ。しっかり見届けてやるといい」
耳元で悪太郎が囁くと、茜は閉じていた目を薄っすらと開いた。
「ハァハァ……ああ、志乃様……」
茜の目じりから涙が零れた。