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父子の夜
第11章 繋がる赤い糸
極貧生活の中で已む無く禁煙を始めた鉄平。煙草が欲しくなるとお気に入りのブルーベリーガムを噛んで我慢しているのだが、その甘い匂いが雄平の鼻腔を刺激した。
雄平にとっては鉄平とのキスを思い出す匂いでもあり、緊張して蒼白だった顔色がみるみる赤く染まっていく。
唇を重ねた時、薄目で盗み見る鉄平の色っぽい表情すら脳裏に浮かぶ。
「雄平、吸って」
今度は鉄平はやらなかった。雄平だけが大きく息を吸い込む。そして息を吐く。
何度か深呼吸を繰り返し、雄平がリラックスした状態にあると判断した鉄平は、腰に力を込めて、ググッと雄平のアナルに亀頭を押し込んでいく。
大量に塗布したローションのおかげか、亀頭全体が簡単に雄平の中に収まってしまった。
「いっ…っ…痛いっ……!」
雄平が苦痛に顔を歪ませたので、鉄平は慌てて身を起こし結合部を確認した。
出血はしていないようだ。
「雄平、血は出てないみたいだぞ?無理そうか?」
無理そうか?とは聞いてみたものの、一発欲望を放出しない事にはとても途中ではやめられそうにない。
「…………っ」
雄平は答えに詰まる。本音を言えば、今すぐ抜いてほしい。