この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
父子の夜
第12章 ひとりエッチ
「…………」
雄平は素麺を食べながらプロ野球中継に見入っている。
鉄平はテーブルの端に置かれたディルドを見る。若干、光り輝いているようにも思える。
『ほら、雄平!これ2つ共オマエの物だからな!………父ちゃんのいないトコで…こっそり遊んでもいいんだぞ?』
(いやー……そう言ったけどさぁー………)
鉄平はロングニッカを脱ぎ、トランクス一丁になる。
(ちょっと待っててくれたら、俺がやってやったのによぉ……)
頭の中でグチグチ文句を垂れる鉄平。しかし、雄平を責めたりはしない。萎縮すると、なかなか復活しないからだ。
テレビを見ていた雄平が振り返り鉄平を見る。殺気立つ気配に気づいたのか…。
鉄平はニィ~ッと笑って雄平を見下ろす。
(次ヤる時は手加減なしだぞ。こんにゃろぅ……!)
不気味な作り笑いを浮かべたまま、鉄平は晩メシの支度に取りかかった。
ザクッ!ザクッ!ザクッ!
ザクッ!ザクッ!ザクッ!!
文字通りざく切りにされたキャベツ。今日は肉が多めな肉野菜炒めだ。男の夏メニュー。