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第16章 熱帯夜

　
たとえ嘘であったとしても、気分が高揚する鉄平。丁度都合よく、雄平を抱き寄せる手が雄平の小さい米粒のような乳首に触れている。
ソレを親指と人差し指の腹で軽く摘まんでコリコリする。

「雄平…乳首も気持ちいいんだよな？」
「……んっ」

小さな突起を弄られ、真っ赤な顔で雄平は頷く。
鉄平は「そっか…」と呟くと、摘まんでいた指を一旦離し、乳首の周囲に円を描くように指先を這わせる。その指先が偶に突起に触れると、雄平の体にピクンと反応がある。
堪らずに鉄平は唇を寄せて乳首を吸い上げる。
チュバッ……
大きな音を響かせソコから唇を離すと、すぐに雄平にキスをした。そこに先ほどのキスのような奪い合いなどはない。
雄平はぼんやりしたまま唇を吸われているだけだ。

「オマエも男だから、当然ココも感じるよな？」

鉄平は、もう片方の掌で雄平の熱く膨張したペニスを握ると、ゆっくり扱き始めた。
乳首を指で弄られながら、ペニスまでも扱かれる。
雄平は、思考回路が停止したかのように鉄平の問いかけにも答えられずにいる。