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父子の夜
第9章 求め合う二人
「何の話だ?」
「…朝の、男とヤったってヤツっすよ」
あくまで興味本位…という感じで、洗顔しながら田辺を見る鉄平。
「ああ。相手の奴が慣れてたからなぁ…全然大丈夫だったぞ?」
「へぇ…そっすか…」
それなら参考にならないなぁ…
と、鉄平はシャワーの湯で泡を洗い流す。そして、目を開けると……、
肩越しに田辺が鉄平の巨根を覗いていた。
「何してんすか?」
「オマエのなら裂けちゃうな」
「うっせーっすよ」と、小さく悪態をついて個室を出ようとする鉄平の腕を田辺が掴む。
「よ~くほぐせばオマエの大砲でも大丈夫だ。……どうした?男に興味でも持ったか?」
「別に、そんなんじゃないっすよ」
目を逸らしたら、何に興味を持ったのか探られそうで、鉄平は真っ直ぐに田辺を見た。
田辺は意外と鋭い。
「俺の相手ってのは高校の時の親友なんだよ。ソイツにカワイイ男でも紹介させようか?」
「遠慮するっす」
男に興味があるわけじゃない。
雄平なんだ。
「お先っす」
何か勘繰る気配を察知した鉄平は、少し凄むような目線で田辺を見つめてカーテンを開いた。