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父子の夜
第10章 立ち入り禁止
 
「俺の幸せをこれ以上奪わないでくれ……!!」

悲痛な叫びだった。
田辺の胸にもズシリと響くものがあった…。それは、鉄平の頬を伝う涙を目にしたからだ。



「……なぁ、鉄平…俺は何も言うつもりなんかない。誤解しないでくれ」

まるで子供を諭すかのような柔らかい物言いだ。
同僚として一緒に働き始めて、もう十年以上になる。
兄弟もなく、ひとりっ子だった田辺は鉄平を本当の弟のように思い可愛がってきた。

「それじゃあ、何しにここへ来たんだよ?」

鉄平もひとりっ子で、田辺を兄貴のように慕ってきた。
雄平にも言ったが、自分に何かあった場合は、雄平の事は田辺に託すつもりでいる。
それくらい信頼している。

素早く涙を拭う鉄平。
情けなく歪ませた表情を険しいものへと戻す。

「オマエに話したい事があってな……」

「なんすか?ここで、どうぞ」

鉄平の警戒心を剥き出しにした攻撃的な口調は相変わらずだ。


「ウチ……子供ができたんだ」

「…………」

「オマエの朝の様子見てたら、早く報告したくなってな。やっと……8年目でやっと出来たんだ。最初はオマエに…って」

「…………」


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