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父子の夜
第11章 繋がる赤い糸
 
今はただ雄平と気持ちよくセックスしたいと切望している鉄平。

(その後、俺は雄平とどうなりたいんだろう……?)

初めて真剣にその後の事について考えてみた。

もう普通の親子には戻れないだろう。戻りたいとも思わない。
このまま、このような関係が続けばいい。雄平に大事な人が現れるまで。
それは女の子であってほしい。
まだ諦めがつく。
男は絶対にダメだ。それだけは絶対に許さねぇ。たとえ雄平が泣いて頼んでも許さねぇ。絶対に渡すもんか……!


「あああ…あんッ!とっ…父ちゃあんッ…!!」

雄平が泣き声に近い声をあげ、鉄平はハッと我に返る。
想像上の雄平の彼氏に嫉妬し、ディルドを荒々しく雄平のアナルへと突き立てていたようだ。

涙ぐみながら鉄平の手にしがみ付く雄平を気遣う事もできず、気づいてしまった自分の気持ちに動揺する鉄平。


(俺……雄平の事……)


解ってしまったが、

(それはダメだ)

色んな可能性を秘めた未来ある雄平と、先細りの人生が待つ自分を一緒にしてはいけない。

雄平を好きな事は秘密だ……。

そう心に決めた鉄平だったのだが………、


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