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父子の夜
第11章 繋がる赤い糸
それからどれくらいの時間が経っただろう。二人はまだ抱き合ったままでいた。
ボトッ…
鉄平は手にしていたディルドを畳の上に投げ捨てた。
そして、畳に転がるソレを物凄い形相で睨み付ける。雄平に
「気持ちいい」と言わせたディルドに嫉妬したのだ。
(クッソォ……!)
本当は、へし折ってぶち壊したいところだが、雄平が怯えるのでやらなかった。
雄平は畳の上に落ちたディルドを見つめた後、怒りに体を震わせる鉄平に視線を移した。
少し怯えたような顔つきになる。
「父ちゃんっ……」
雄平の声に振り返った鉄平は、青筋を立てたまま作り笑いを浮かべた。それがまた恐い笑顔なのだ。
「雄平、もっかい乳首舐めていいか?」
「うんっ……」
愛を囁き合った後、鉄平は雄平の身体中を舐めまわした。
キスをしながらプニプニした唇を…、最近雄平の性感帯だと判明した乳首を…、または射精もまだ出来ない幼くも猛々しいペニスを……。
激しく責められて、甘い声で鳴き疲れた雄平は、トロンとした焦点の定まらない目をして意識を朦朧とさせていた。
そんなぼんやりした状態でも時折ニッコリと笑って見せる。
雄平は本当に幸せだった。