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フレンズ
第1章 フレンズ
「何見てんの」
浩也が隣に立って、私が見ている方に視線を向けた。
「あの二人、なかなかうまくいってるね」
浩也が言って、私がうなずく。
「うん。よかった」
秋の合宿では、部屋の交換の話は出なかった。
二人はプラトニックな関係を続けているらしかった。
合宿の夜。
文香が部屋から出て行く音を聞いた。
克巳のところに行くんだと直感した。
直後、浩也が部屋にやってきた。
「文香がこっちの部屋に来たよ。
だから俺は退散してきた。
そと、散歩しない?」
私と浩也は、街を歩いた。
バルでワインを飲んで千鳥足で戻り、
部屋のベッドに倒れ込む。
浩也も私の隣のベッドに横になるなり、
ぐうぐうといびきをかき始めた。
翌朝、克巳は一人でレストランに降りてきた。