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第1章 フレンズ

私まで顔が熱くなってしまう。


「付き合ってないのにどうやってキスするんだよ…」


「ほら、こんどの合宿だよ…
文香は基本外泊できないから、
そこが好きな人と長い時間一緒にいられる
チャンスなんだよ。

だから、このタイミングで告白したってこと」

克巳は手のひらで顔をひとなでした。

突如襲ってきた奇妙なプレッシャーを
拭い去ろうとしているように見えた。

「合宿では私が文香と相部屋だけど、
夜だけ克巳と交換してあげるから」

「ちょっ、マジか…
でもそれってお前が、
浩也と同じ部屋で寝るってことじゃん」

「浩は大丈夫。
何度か部屋で泊まらせてもらったこともあるし」

「おまえら、いつから」

「いや、なにもないよ。
浩ってね。ああ見えてすごく大人しくて奥手なんだよ。
私のことを女だと思ってないし…

ってか、こっちの部屋のことじゃなくて、
文香と同じ部屋で寝るんだよってこと。
わかった？」


「あ、ああ。わかった」


そして、合宿当日。

大型バスを貸りてみんなで京都へ。

ホテルは旅費の削減のために
ビジネスホテルのツインを相部屋で借りている。

事前の打ち合わせ通り私は文香と同室になった。

「文香、いよいよだね」
「どうしよう、すごく緊張する。下着はこれで大丈夫かな」

文香は頬を桜色に染めて、
荷物からとびきり可愛いブラとショーツのセットを取りだして見せた。

「うん。すごく可愛い」