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Call Girl
第3章 Call 3
確かにそうである。
アメリカに行ったら頼れるのは伊藤ひとりになってしまう。
不安になるのも当たり前だった。
「シアトルに行くのは1年くらいだって言ってたけど」
「なら、帰国してからでも返事はいんじゃないか?」
藤堂はそう言ってきた。
佳穂の事が藤堂は好きなのだ。
出来ればアメリカなどには行って欲しくなかった。
佳穂は言った。
「そうよね。帰国してからでもいいわよね…」
「そうだよ」
佳穂はその言葉を聞くと何となく安心したのだ。
先日の血のことを考えていた。
それも藤堂に相談したかったのだ。
「藤堂さん、もう一つ相談があるんだけど…」
「なんだい?僕で良ければなんなりとお申し付けください」
藤堂はちょっと笑いながらそう言った。
「先日の事なんだけど、伊藤さんとセックスした後に精液に血が混じって出てきたんだけど、これって何かの病気かしら?」
「え?出血してるのか?」
「大した量じゃないわ。生理でもないのに、最近ちょっとトイレに行くとおりものシートにシミくらいの血があるの」