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Call Girl
第4章 Call 4
ぼんやりとしていた時だった。
携帯が震えて着信があることを知らせてくれた。
「もしもし…」
「藤堂だけど、病院どうだった?」
「検査したわ、結果は2週間後ですって」
「2週間後か…じゃ、それまでゆっくり休んでな」
「分かったわ、ありがとう」
そう言うと電話は切れた。
電話が切れると同時だった。
ウェイトレスがカフェオレを運んできてくれる。
そのカフェオレを一口飲んだ時だった。
また、携帯が震えたのだ。
「もしもし…」
「伊藤だけど、病院どうだった?」
「検査したわ、結果は2週間後ですって」
「2週間後か…分かった。ゆっくり休んでな」
伊藤は藤堂と同じことを言った。
それを聞いて佳穂はちょっと笑ってしまった。
佳穂にとって子宮頸がんは別に怖いとは思っていなかった。
病気になったらそれはそれで仕方のないことだと思っていたのだ。
佳穂はぼんやりとしながら道行く人を眺めながらゆっくりとカフェオレを飲んでいた。