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Call Girl
第4章 Call 4
7時過ぎに担当の女医が病室にやって来た。
「樋口さん、今日は安心して私たちに任せてね。10日もあれば退院できますから」
「はい、わかりました。よろしくお願いします」
女医はそう告げると部屋を出ていった。
佳穂に不安な気持ちは余りなかった。
8時半くらいに藤堂と伊藤が病室にやって来た。
藤堂が話始める。
「佳穂ちゃん、頑張ってきてな。僕たちがずっと傍に居るから」
続いて伊藤もこう話した。
「そうだよ、佳穂、僕たちが居るから安心してくれ」
「分かったわ、頑張ってくるから」
そう言うと微笑んで見せるのだ。
その後、藤堂と伊藤は家族専用の待合室で手術が終わるのを待っていた。
手術室の赤いランプが点灯した。
ここから長い手術が始まるのだ。
実際、手術は7時間にも及んだ。
朝の9時から夕方4時まで掛かってしまったのだ。
手術室の赤いランプが消えてベッドに横たわる佳穂を見て二人は駆け寄った。
だが、麻酔が効いているらしくまだ目は覚めていなかった。
藤堂が女医にこう聞いた。
「先生、手術はどうだったんですか?」
「ええ、成功しましたよ。リンパ球も切除しましたから。他の臓器に転移も見られませんでした。後は麻酔が切れるのを待ってください」