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Call Girl
第1章 Call 1
だから、藤堂は佳穂に無理はさせたくなかったのである。
佳穂の客は1日に2人までと決めていたのだ。
高橋は聞いてくる。
「その男たちとセックスするんだよな」
「ええ、そうです。それが仕事ですから」
「辛くないのか?」
「いや、別に辛くはありません。だって、お客さんは藤堂さんが選んでくださるので、乱暴な人とかストーカーまがいなことをする人には当たりません」
「そうなのか…」
「ええ、皆さん良い人ばかりです…」
佳穂の客は藤堂が決めていたのだ。
藤堂は佳穂に密かに想いを寄せていた。
でも、その事に佳穂は気づかないでいた。
そんな藤堂に守られながらこの仕事をしていたのである。
そうこうしているとオーダーした料理が運ばれてきた。
刺身の船盛、焼き鳥、もつ煮込み、和風サラダなどが並んだ。
「さ、好きなものを食べて」
「ありがとう」
佳穂はカンパチの刺身を選び醤油をつけて口に運んだ。
その刺身は口の中で蕩けていくようであった。
「美味しい…」
一言佳穂が微笑みながら言う。