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Call Girl
第2章 Call 2
黒崎はそう言うと酒を飲み干した。
「さ、食べてな」
「はい」
そこには握りたての色とりどりの魚で握られた寿司が並んでいた。
大トロ、マグロ、ホタテ、金目鯛、のどぐろ、アナゴ、いくらなどが並んでいる。
佳穂はその中から大トロを箸に取り、醤油を付けて口に運んだ。
その大トロは口の中に入れると蕩けて行くようだった。
その姿を黒崎は隣の席から見ていたのである。
黒崎が聞いてくる。
「旨いか?」
「ええ、とても美味しい」
そう言うと微笑んだ。
それを聞くと黒崎は嬉しそうだった。
二人は暫くの間食事を愉しんだ。
時計を見ると10時を過ぎていた。
佳穂は黒崎にこう尋ねた。
「黒崎さん、今日のホテルはどうしますか?」
「あぁ、今日は飯だけでいいから」
「え?それでは困ります」
「いや、飯だけでいい、金はちゃんと全額払うから心配するな」
そう言うと黒崎は笑って見せた。
佳穂は思っていた。
最近、食事だけで金を支払う男が多いのではないか。