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Call Girl
第2章 Call 2
でも、このまま愛人になってもいいのだろうか。
そう思っていたのだ。
佳穂が言う。
「黒崎さん、お気持ちはとても嬉しいです。でも、この件に関してはちょっと返事を待ってくれませんか」
「あぁ、分かった。返事はいつでもいいから…考えてくれ」
「分かりました」
それを聞くと黒崎は安心した様でコロナビールに口を付けた。
佳穂も一口飲んだ。
そうしているうちにオーダーした料理が運ばれてくる。
生春巻き、ガパオライス、トムヤンクン、などが並んだ。
ガパオライスはお店の人がスプーンを使ってカタカタと音を立ててかき混ぜてくれる。
その香りは食欲をそそるものだった。
佳穂は生春巻きを箸に取り、付けダレを付けて口に運んだ。
その生春巻きはパクチーの香りがしてとても美味しいものだった。
「美味しい…」
「旨いか?」
「ええ、とっても」
佳穂は微笑んでそう言った。
その姿を見ると黒崎はとても嬉しそうに笑うのだ。
黒崎は本当に佳穂の事を気に入っているようだった。
でも、佳穂の気持ちは複雑だったのだ。