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第2章 　Call 2

（6）訃報
黒崎と初めて身体を重ねた日から少し経った頃だった。
佳穂はあの日のセックスの事を思い出していた。

黒崎の寝顔を見ながら優しく髪を撫でていた時の自分の気持ちを考えていた。
このまま今の仕事を辞めて黒崎と一緒になろうか…そう思っていたのである。

この日も朝起きると珈琲を淹れて新聞を読みながらそれを飲んでいた。
新聞記事を見るとどれも暗いニュースばかりだった。

その時、また携帯が鳴ったのだ。
誰かと思い出てみた。

「もしもし…」
「あ、佳穂ちゃん？」

クラブプリマヴェーラの藤堂からだった。
何かとても慌てている様子だった。

藤堂は話し始める。

「佳穂ちゃん、気を強く持って聞いて欲しい。黒崎さんがね…」
「え？黒崎さんがどうしたんですか？」

「く、黒崎さんが、亡くなったんだよ」
「え？」

佳穂は自分の耳を疑った。
聞き間違えではないかと思ったのだ。

「え？黒崎さんが…」

そう、また藤堂に言った。