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Call Girl
第3章  Call 3

今日会う客は伊藤拓也という35歳の独身男性だ。
外資系の会社でシステムエンジニアをしている。

35歳と言えば黒崎と同じ歳である。
佳穂は少し動揺していた。

黒崎と重ね合わせてしまうのではないか。
そう思っていたのだ。

佳穂は身支度をして家を出た。
あざみ野から市営地下鉄に乗って桜木町で降りた。

待ち合わせの時間よりも15分早く着いた。
桜木町の駅前も沢山の人でごった返している。

数人の人が同じように誰かを待っている様である。
ひとり、またひとりと待ち合わせしていた人が減ってゆく。

とうとう、男性ひとりと自分だけになってしまった。
その男性が佳穂の方に来て話しかけてくる。

「クラブプリマヴェーラの佳穂さん?」
「はい、佳穂です」

「伊藤だけど」
「え?伊藤さんだったんですか?」

「そうだよ。よろしく」
「はい」

そう話すと二人は笑ったのだ。
伊藤はいわゆるイケメン男性でとても優しい顔立ちをしていた。

こんなイケメン男性がコールガールを呼ぶなんて…。
そう佳穂は思っていた。

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