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Call Girl
第3章 Call 3
そう言うと伊藤は佳穂の手を取りホールの中央へと連れて行った。
ヒロミとエミも一緒に来た。
音楽に合わせて身体を揺らしてみる佳穂。
伊藤はリズムに乗って身体を揺らしている。
「そうだよ、佳穂。その調子」
「そう?これでいいの?」
「うん、それでいいよ」
佳穂は身体を揺らしていると段々と楽しくなってくるのを感じていた。
こんなに楽しいのは生まれて初めてだった。
佳穂は5歳の時に両親を事故で亡くしている。
その後、叔母夫婦に引き取られ育てられたのだ。
高校を卒業すると佳穂は近所のスーパーでレジ打ちの仕事に着いた。
20歳までそこのスーパーで働いたのだがその後、叔母夫婦の家を出てコールガールになったのだ。
一番遊びたい盛りに佳穂は遊んでこなかった。
今、こうして伊藤と一緒に踊っていると哀しみや孤独感から解放される様な思いだった。
佳穂の服装は黒の上下のニットスーツでミニスカートだ。
身体の線が妙に綺麗に見えて色気を感じさせてくれる。
音楽に身体を揺らしていると妙に色っぽさを伊藤は感じてしまう。
ホールは人でいっぱいだった。
ヒロミもエミも一緒に踊っている。
佳穂は愉しさで興奮してくるのを感じていた。