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Call Girl
第3章 Call 3
伊藤がこう提案してきた。
「佳穂、これ以上ここに居ると帰りに物凄く駅が混むからもうそろそろ六本木に出よう」
佳穂もこの混雑ぶりをみてそれに同意した。
二人は麻布十番の駅に向かい電車に乗って六本木まで出た。
六本木に出ると人はまばらだった。
殆どの人が麻布十番納涼まつりに行ってしまっていたからだろう。
伊藤がこう言ってくる。
「佳穂、インドカレー食べにいかないか?」
「インドカレー?」
「そうだよ。本場のインドカレーさ。インド人がやってる店を知ってる。そこに行かないか?」
「インドの人がやってる本場のインドカレー屋さん?行きたい」
「じゃ、決まりだね。そこに行こう」
話し終わると二人は歩き出した。
佳穂は本場のインドカレーも食べたことがなかった。
六本木には数店のインドカレー屋があった。
その店は駅からそう遠くないところにあった。
そのひとつに伊藤は連れて行ってくれるという。
その店はとてもこぢんまりとした小さな店だ。
小さなカウンターがあり、その奥に2つの4人掛けのテーブルがあるだけだった。
店に入るとカレーの香辛料の香りがして食欲をそそった。
「イラッシャイマセ」