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第3章 　Call 3

（4）学芸大学
学芸大学周辺には東西に延びる東口・西口の商店街をメインに多大な商店が連なり、かつて学生街であったアットホームな雰囲気を醸し出しながらもお洒落なショップが点在し、便利で暮らしやすい環境を整えている。

この学芸大学駅を最寄りとする住宅地「碑文谷」は外国大使館があり、著名人も多く住む目黒区を代表する住宅街である。

街路樹の緑に癒される街並みが、この町が大切に住み継がれてきた場所であることを感じさせてくれる。

そんな学芸大学の駅前で佳穂は伊藤と待ち合わせをしていた。
今朝、いつものように起きるとピルを飲み、珈琲を淹れてそれを飲みながら新聞を読んでいた。

そこに、藤堂から電話が来たのである。

「佳穂ちゃん、今日は1日伊藤さんの貸し切りだからよろしくね。11時に学芸大学で待ち合わせだよ。頑張っておいで」

そう言うと藤堂は電話を切ったのだ。
佳穂は身支度を整えた。

そして、電車で学芸大学まで移動したのだ。
10時45分に駅前に着いた。

待つ事数分。
伊藤がやって来た。

紺のポロシャツにジーンズ姿だった。
いつ見てもイケメンだと佳穂は思っていた。

「お待たせ。待った？」
「いえ、今来たところですから」