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Call Girl
第3章 Call 3
佳穂は一口フォークで口に運んだ。
「美味しい…」
「美味しいだろう?」
「ええ、本当に…」
佳穂はまた微笑むのだ。
そんな姿を見て伊藤は喜びを感じていた。
二人は本当のカップルの様に他愛もないおしゃべりをしながら食事をした。
佳穂は伊藤から自分は必要とされているのだと感じていた。
自分の様なコールガールでも必要としてくれる人が居ると思うと嬉しくなるのだった。
二人はランチを堪能した。
最後にデザートのティラミスをウェイターが持ってきてくれた。
佳穂は最初、食べきれるかどうか分からなかったが、伊藤との楽しいおしゃべりで全部食べる事ができた。
食後の珈琲を飲んでから帰ることにした。
店を出ると秋の涼しい風が吹いていてとても気持ち良かった。
伊藤のマンションは学芸大学から歩いて10分位の所にあった。
商店街の路地を一本中に入った住宅街を歩いてゆく。
目黒通りを渡って直ぐの所に15階建てのマンションがある。
その5階部分に伊藤は住んでいた。
広いエントランスに入ってゆく。
直ぐにエレベーターが見えた。
エレベーターに乗り5階で降りる。
505号室が伊藤の部屋だった。