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Call Girl
第3章 Call 3
そこの研究所に研究員として短期の移動になったのだった。
尚も話す。
「そこで、お願いがあるんだけど、僕と一緒にシアトルに来てくれないか?」
「え?私がシアトルに?」
「そうだよ。コールガールなんて辞めて僕とおいでよ」
佳穂はそれを聞いても即答できなかった。
それに、この伊藤の言葉はプロポーズではないかと思ったのだ。
こんなコールガールをしている自分が幸せになっても良いのだろうか。
そう、佳穂は思っていた。
確かに伊藤と一緒に居ると楽しいことばかりだった。
伊藤を嫌う理由はどこにもなかった。
佳穂は暫く考えていた。
そしてこう話した。
「伊藤さんの気持ちは嬉しいのですが、今直ぐに返事はできません。時間が必要です」
「確かに唐突だったね」
そう言うと珈琲をまた飲んだ。
佳穂も珈琲を一口飲んでこう話した。
「シアトルへはいつ行くんですか?」
「来月の初めだよ。11月だね」
後、1か月しかないのだと佳穂は思っていた。
「それまでに、返事をくれないか?」
「ええ、それまでには…」
佳穂はそう言うと黙ってしまった。