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Squall(スコール)〜ボクっ娘は雨に濡れて拾われる
第6章 旧華族屋敷
「旧華族の屋敷らしい。市の史跡に登録されている。なんで遊び者の伯父がそんな家柄の女と結婚したのかは知らん。誰も知らんらしい」
「きゅーかぞくってなんですか」
「あとでググれ」
「わかりました」
"ググれ"なんて古いとスミカは思ったが言わない。大人しくオレンジジュースを一口飲む。
「その伯父は海外にいる。ケータイやスマホは持っていない。こっちからの連絡手段は無い。たまに絵はがきを送ってくるんだが、この前のはコートジボワールからだったな」
「へえ」
こーとじぼわーるって何だろうと思ったが、またググれって言われそうなので彼に聞くのはやめておいた。
「何を見た?ユーレイでも見たか?」
「えっ?」
「この屋敷は古い部分と後から増築した部分があってな。古い方は使っていないんだ」
トイレに行こうとしたスミカは彼に言われた方向へ行き、トイレが見つからないまま彷徨っているうちに迷ってしまった。戻ろうとして、入りくんだ廊下をぐるぐる回っていたら、自分がどこにいるのかすらわからなくなった。
半べそをかきながら彷徨っていると、後ろから誰かが付いてくるような気配を感じた。恐る恐る振り返っても誰もいない。
「きゅーかぞくってなんですか」
「あとでググれ」
「わかりました」
"ググれ"なんて古いとスミカは思ったが言わない。大人しくオレンジジュースを一口飲む。
「その伯父は海外にいる。ケータイやスマホは持っていない。こっちからの連絡手段は無い。たまに絵はがきを送ってくるんだが、この前のはコートジボワールからだったな」
「へえ」
こーとじぼわーるって何だろうと思ったが、またググれって言われそうなので彼に聞くのはやめておいた。
「何を見た?ユーレイでも見たか?」
「えっ?」
「この屋敷は古い部分と後から増築した部分があってな。古い方は使っていないんだ」
トイレに行こうとしたスミカは彼に言われた方向へ行き、トイレが見つからないまま彷徨っているうちに迷ってしまった。戻ろうとして、入りくんだ廊下をぐるぐる回っていたら、自分がどこにいるのかすらわからなくなった。
半べそをかきながら彷徨っていると、後ろから誰かが付いてくるような気配を感じた。恐る恐る振り返っても誰もいない。