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ex-girlfriend
第1章 僕の誕生日
「帰りたくない。
朝まで一緒に居たい」
僕の腕の中で、
小さい声で呟くように言われて、
「えっ?」と声が出てしまう。
電池が切れたみたいに少し眠っていたようで、
どれくらい時間が経ったのかも判らなかった。
彼女は見上げるように僕の顔を見ると、
「嘘よ。
良いの。
待ってるヒトが居るんでしょう?」と、
無理をしているような顔でぎこちなく笑って、
僕の腕の中からスルリと抜け出して、
脱ぎ散らかした服を拾ってスタスタとバスルームに行ってしまう。
シャワーの音をぼんやり聴きながら、
どうして「良いよ」って言えなかったんだろうと思ったけど、
腹ペコな顔で待ってるアイツの顔が浮かんでしまった。
戻って来た彼女は、
「シャワー、してきたら?」と、
いつもの顔で言った。
僕は慌ててシャワーを浴びて出ると、
洗面台の所に軽く畳んだ僕の服や下着とタオルがそっと置かれていた。
ホテルを後にして、
なんとなく会話もないまま、車を飛ばした。
でも、彼女となら、
その沈黙も心地良いと思った。
彼女も寛いだ様子で、
身体をシートに預けているようだから、
「目を閉じて眠ってたら?
まだ、時間掛かるから」と言って、
僕はハンドルを握り直した。
朝まで一緒に居たい」
僕の腕の中で、
小さい声で呟くように言われて、
「えっ?」と声が出てしまう。
電池が切れたみたいに少し眠っていたようで、
どれくらい時間が経ったのかも判らなかった。
彼女は見上げるように僕の顔を見ると、
「嘘よ。
良いの。
待ってるヒトが居るんでしょう?」と、
無理をしているような顔でぎこちなく笑って、
僕の腕の中からスルリと抜け出して、
脱ぎ散らかした服を拾ってスタスタとバスルームに行ってしまう。
シャワーの音をぼんやり聴きながら、
どうして「良いよ」って言えなかったんだろうと思ったけど、
腹ペコな顔で待ってるアイツの顔が浮かんでしまった。
戻って来た彼女は、
「シャワー、してきたら?」と、
いつもの顔で言った。
僕は慌ててシャワーを浴びて出ると、
洗面台の所に軽く畳んだ僕の服や下着とタオルがそっと置かれていた。
ホテルを後にして、
なんとなく会話もないまま、車を飛ばした。
でも、彼女となら、
その沈黙も心地良いと思った。
彼女も寛いだ様子で、
身体をシートに預けているようだから、
「目を閉じて眠ってたら?
まだ、時間掛かるから」と言って、
僕はハンドルを握り直した。