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ex-girlfriend
第2章 僕の家族

「あの後、全然キスしてくれなかったよね?」と、
彼女が言う。
「なんか、どこでキスをしても、
姉貴がまた、
ズカズカ来るような気がしたからさ」と笑って、
そっと額にキスをした。
「初めてのキスだった」
「僕もだよ」
そう言って、見つめ合って、また優しいキスをしながら、
初めてのキスも、
そして生涯で最後のキスも、
彼女と交わしたいと思っていた。
あの時のコンドームの箱は、
彼女を家まで送った帰りの公園のゴミ箱に投げ入れた。
誰にも見られないように、
周りを何度も確認して捨てた。
その後、姉貴が家に帰って来ることは、
僕の知る限り一度もなかった。
母親の話だと、
「水商売」をしていることを父親が激怒して、
二度と敷居を跨ぐなと言われたようだ。
それでも、母親はこっそり姉貴と外で会って、
お金を渡していたみたいだった。
その数年後に、
ひどく歳上の金持ちと結婚して、
ここのマンションを買って貰ったんだって。
水商売をしていた時に知り合ったオトコで、
しかも妻帯者。
姉貴は結婚したって言った。
でも、姉貴が死んだ後、戸籍で確認したけど、
別に入籍もしてなかった。
すごく揉めた挙句の略奪婚だったと姉貴は言ってたのは、
騙されていたのか、知ってて僕達にそう言っていたのかも、
今となっては判らない。
それに、ここで一緒に住んでた訳でもなく、
通い婚みたいなもんだったんじゃないかな?
姉貴の様子がおかしいってそのオトコから連絡があってここに来た時、
初めてそいつと会ったけど、
なんかしょぼくれたオトコで、
ゴージャスな姉貴が選んだオトコがこいつかよって思った。
彼女が言う。
「なんか、どこでキスをしても、
姉貴がまた、
ズカズカ来るような気がしたからさ」と笑って、
そっと額にキスをした。
「初めてのキスだった」
「僕もだよ」
そう言って、見つめ合って、また優しいキスをしながら、
初めてのキスも、
そして生涯で最後のキスも、
彼女と交わしたいと思っていた。
あの時のコンドームの箱は、
彼女を家まで送った帰りの公園のゴミ箱に投げ入れた。
誰にも見られないように、
周りを何度も確認して捨てた。
その後、姉貴が家に帰って来ることは、
僕の知る限り一度もなかった。
母親の話だと、
「水商売」をしていることを父親が激怒して、
二度と敷居を跨ぐなと言われたようだ。
それでも、母親はこっそり姉貴と外で会って、
お金を渡していたみたいだった。
その数年後に、
ひどく歳上の金持ちと結婚して、
ここのマンションを買って貰ったんだって。
水商売をしていた時に知り合ったオトコで、
しかも妻帯者。
姉貴は結婚したって言った。
でも、姉貴が死んだ後、戸籍で確認したけど、
別に入籍もしてなかった。
すごく揉めた挙句の略奪婚だったと姉貴は言ってたのは、
騙されていたのか、知ってて僕達にそう言っていたのかも、
今となっては判らない。
それに、ここで一緒に住んでた訳でもなく、
通い婚みたいなもんだったんじゃないかな?
姉貴の様子がおかしいってそのオトコから連絡があってここに来た時、
初めてそいつと会ったけど、
なんかしょぼくれたオトコで、
ゴージャスな姉貴が選んだオトコがこいつかよって思った。

