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ex-girlfriend
第1章 僕の誕生日

彼女が教えてくれた住所は、
別荘エリアの中の一角の中の、
物凄く洒落たログハウスだった。
家の設計だけでなく、
庭のデザインと、
室内のインテリアを担当したんだろうと思った。
彼女の大好きな、
「オースチンの薔薇」とか、
「宿根草のメドウ風な高さ違いの花」が美しく咲き誇っていた。
通された室内も、
落ち着いたアンティーク家具やら、食器に、
レースや織物の布が並んでいて、
不思議とそれぞれ、個性的なのに調和を感じる。
これは全部、
彼女の受け売り。
学生時代から彼女に付き合って、
薔薇園に行ったり、
蚤の市やら骨董品の店に行ったりしているうちに、
なんとなく、僕にも染み付いていた。
クライアントらしき女性は、
彼女の歳上の友達らしくて、
「旦那は今、アメリカなのよ。
こっちのイケメンと再婚するの?
おめでとう」と言われて、
僕は面食らってしまうけど、
彼女は笑って受け流していた。
「ありがとうね?」とチャーミングなマダムにハグされて、
その家を後にした。
庭の香りの強い薔薇を持たされたけど、
その香りにやられて、
車の中でクラクラしそうになりながら、
「さて。
帰るか」と言うと、
彼女は突然、
「あのね。
ホテルに行きたい」と言った。
「へっ?」と、間抜けな声を出してしまうと、
「新しそうなラブホテルが良いな」と僕の眼を観て言った。
僕は黙ってエンジンを掛けた。
別荘エリアの中の一角の中の、
物凄く洒落たログハウスだった。
家の設計だけでなく、
庭のデザインと、
室内のインテリアを担当したんだろうと思った。
彼女の大好きな、
「オースチンの薔薇」とか、
「宿根草のメドウ風な高さ違いの花」が美しく咲き誇っていた。
通された室内も、
落ち着いたアンティーク家具やら、食器に、
レースや織物の布が並んでいて、
不思議とそれぞれ、個性的なのに調和を感じる。
これは全部、
彼女の受け売り。
学生時代から彼女に付き合って、
薔薇園に行ったり、
蚤の市やら骨董品の店に行ったりしているうちに、
なんとなく、僕にも染み付いていた。
クライアントらしき女性は、
彼女の歳上の友達らしくて、
「旦那は今、アメリカなのよ。
こっちのイケメンと再婚するの?
おめでとう」と言われて、
僕は面食らってしまうけど、
彼女は笑って受け流していた。
「ありがとうね?」とチャーミングなマダムにハグされて、
その家を後にした。
庭の香りの強い薔薇を持たされたけど、
その香りにやられて、
車の中でクラクラしそうになりながら、
「さて。
帰るか」と言うと、
彼女は突然、
「あのね。
ホテルに行きたい」と言った。
「へっ?」と、間抜けな声を出してしまうと、
「新しそうなラブホテルが良いな」と僕の眼を観て言った。
僕は黙ってエンジンを掛けた。

