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ex-girlfriend
第1章 僕の誕生日

ラブホに行くのは、四年ぶりだった。
前回も勿論、彼女と一緒に行った。
グルリとラブホが並ぶ道を一度通り過ぎて、
見た目が一番新しそうな所に入る。
彼女は、貰った薔薇を大切そうに持って、
車から降りて、腕を組んで僕を見上げて笑おうとしたけど、
上手く笑えないみたいだった。
身体を折り曲げるようにして額にキスをして、
手を繋いで中に入って、
一番高い部屋を選んで鍵を受け取って狭いエレベーターに入る。
若い頃だったら、
エレベーターの中でもがっついてキスしてたかもしれないけど、
僕たちは二人、少し顔を上げて、
デジタルな数字を静かに観ていた。
最上階で、チン…という小さな音が鳴って、
静かにドアが開く。
廊下をゆっくり歩いて、
一番奥の部屋のドアを開けて入った。
スリッパに履き替えると、
彼女はそっと、二人の靴の向きを替えて揃えてくれる。
そして、洗面所に入って、
置いてあったコップに水を入れて薔薇を挿すと、
ベッドのサイドテーブルに置いた。
まるで、自分の家みたいに、
のんびり、優雅にそんなことをする彼女は、
知り合って何年も経つというのに、
いつまでも可愛くて、
そのくせ、ベッドの上ではいつでも妖艶に乱れることを知っているから、
僕は既に興奮していた。
前回も勿論、彼女と一緒に行った。
グルリとラブホが並ぶ道を一度通り過ぎて、
見た目が一番新しそうな所に入る。
彼女は、貰った薔薇を大切そうに持って、
車から降りて、腕を組んで僕を見上げて笑おうとしたけど、
上手く笑えないみたいだった。
身体を折り曲げるようにして額にキスをして、
手を繋いで中に入って、
一番高い部屋を選んで鍵を受け取って狭いエレベーターに入る。
若い頃だったら、
エレベーターの中でもがっついてキスしてたかもしれないけど、
僕たちは二人、少し顔を上げて、
デジタルな数字を静かに観ていた。
最上階で、チン…という小さな音が鳴って、
静かにドアが開く。
廊下をゆっくり歩いて、
一番奥の部屋のドアを開けて入った。
スリッパに履き替えると、
彼女はそっと、二人の靴の向きを替えて揃えてくれる。
そして、洗面所に入って、
置いてあったコップに水を入れて薔薇を挿すと、
ベッドのサイドテーブルに置いた。
まるで、自分の家みたいに、
のんびり、優雅にそんなことをする彼女は、
知り合って何年も経つというのに、
いつまでも可愛くて、
そのくせ、ベッドの上ではいつでも妖艶に乱れることを知っているから、
僕は既に興奮していた。

