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ex-girlfriend
第4章 彼女の結婚

「セックスするのが苦痛だったの?」
彼女は微かに首を横に振る。
「私がこっちに戻ってからは、
逆に全然会わなくなったでしょう?
電話しても機械の音だけ。
私、留守電の音声、大嫌い。
折り返しもくれなくて、
私のこと、飽きちゃったのかなって思ってた」
「えっ?
違うよ。
勤務中は会社の支給電話しか持てなかったし、
気づいて折り返そうと思っても深夜だったし。
それより、早く仕事で結果出してプロポーズしたかったし」
「そうだったんだ。
馬鹿みたい。
小林くん、就職して、
大学時代と違って周りに綺麗な女の子、たくさん居るようになって、
彼女が出来たのかと思ってた」
そんなこと、考えてたのかと思って、
びっくりしてしまう。
そして、表情を曇らせながら、
彼女は自分の結婚に至った理由を口にした。
「あの頃、母の病気が見つかってね。
大きな手術や治療が必要になったの。
でも、ほら。
うち、母子家庭だったでしょ?
母はお金に無頓着で、
私の教育とか、やりたいことには惜しみなかったし、
住まいは父が遺したくれてたから私も気にしてなかったけど、
蓋を開けたらあまり蓄えがなくて、保険とかも掛けてなくて。
治療費とか、どうしようと思ったけど、
誰にも相談出来なかったの。
小林くんにも連絡、つかなかったしね?」
あの元気そうだった美穂ちゃんのお母さんがと思って、
驚いてしまった。
彼女は微かに首を横に振る。
「私がこっちに戻ってからは、
逆に全然会わなくなったでしょう?
電話しても機械の音だけ。
私、留守電の音声、大嫌い。
折り返しもくれなくて、
私のこと、飽きちゃったのかなって思ってた」
「えっ?
違うよ。
勤務中は会社の支給電話しか持てなかったし、
気づいて折り返そうと思っても深夜だったし。
それより、早く仕事で結果出してプロポーズしたかったし」
「そうだったんだ。
馬鹿みたい。
小林くん、就職して、
大学時代と違って周りに綺麗な女の子、たくさん居るようになって、
彼女が出来たのかと思ってた」
そんなこと、考えてたのかと思って、
びっくりしてしまう。
そして、表情を曇らせながら、
彼女は自分の結婚に至った理由を口にした。
「あの頃、母の病気が見つかってね。
大きな手術や治療が必要になったの。
でも、ほら。
うち、母子家庭だったでしょ?
母はお金に無頓着で、
私の教育とか、やりたいことには惜しみなかったし、
住まいは父が遺したくれてたから私も気にしてなかったけど、
蓋を開けたらあまり蓄えがなくて、保険とかも掛けてなくて。
治療費とか、どうしようと思ったけど、
誰にも相談出来なかったの。
小林くんにも連絡、つかなかったしね?」
あの元気そうだった美穂ちゃんのお母さんがと思って、
驚いてしまった。

