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ex-girlfriend
第4章 彼女の結婚
「だって、全然そういうこと、
してなかったから。
ギュッとしてくれて、
たくさんキスしてくれて、
「好き」って言われるの、
本当に嬉しかったの。
落ち着いた気持ちになれたし。
それに…気持ち良かったし」
「でも、これから調停とか裁判って言ってたから、
他にオトコが居るってなると不利になると思って、
あの後、会わないようにしてたんだよな」
「うん。
凄く気を配ってくれてたの、判ってた。
でも、時々淋しくて、おかしくなりそうだったのよ?
それなのに、連絡取れなくなっちゃったのよね?」
「姉さんの自殺があって、
バタバタした後、
上海に飛ばされたからな。
電話、繋がりにくくて、ごめん。
僕から電話して大丈夫なのかも判らなかったからな。
VPN繋がないとSNSも観れなかったし」
「二年…不在だったのよね」
「その間に、離婚は出来たんだよね?
で、子供には時々、会わせて貰えるようになったんだよね?」
そう訊くと、
彼女は身体を硬くして、
息を整えるような素振りを見せた。
そして、思わぬことを口にした。
「子供は…亡くなったの。
夫と一緒に。
調停中にね。
家裁に向かう途中の事故で。
夫のお姉様が子供を抱いて助手席に座ってて…。
ちゃんとベビーシートを使ってなかったから、車のフロントガラスを突き破るように投げ出されて即死だったの。
夫もお姉様も。
だから、結局、離婚は成立する前に調停も終わって、
私、未亡人になったのよ」と言った。
してなかったから。
ギュッとしてくれて、
たくさんキスしてくれて、
「好き」って言われるの、
本当に嬉しかったの。
落ち着いた気持ちになれたし。
それに…気持ち良かったし」
「でも、これから調停とか裁判って言ってたから、
他にオトコが居るってなると不利になると思って、
あの後、会わないようにしてたんだよな」
「うん。
凄く気を配ってくれてたの、判ってた。
でも、時々淋しくて、おかしくなりそうだったのよ?
それなのに、連絡取れなくなっちゃったのよね?」
「姉さんの自殺があって、
バタバタした後、
上海に飛ばされたからな。
電話、繋がりにくくて、ごめん。
僕から電話して大丈夫なのかも判らなかったからな。
VPN繋がないとSNSも観れなかったし」
「二年…不在だったのよね」
「その間に、離婚は出来たんだよね?
で、子供には時々、会わせて貰えるようになったんだよね?」
そう訊くと、
彼女は身体を硬くして、
息を整えるような素振りを見せた。
そして、思わぬことを口にした。
「子供は…亡くなったの。
夫と一緒に。
調停中にね。
家裁に向かう途中の事故で。
夫のお姉様が子供を抱いて助手席に座ってて…。
ちゃんとベビーシートを使ってなかったから、車のフロントガラスを突き破るように投げ出されて即死だったの。
夫もお姉様も。
だから、結局、離婚は成立する前に調停も終わって、
私、未亡人になったのよ」と言った。