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ex-girlfriend
第5章 消えた彼女

「えっと…。
美穂さんの子供のことは、聴いてるの?」と言われて、
僕は頷いた。
「お母様のことは?」
「彼女が居なくなってすぐに家を訪ねた時に、
隣人の女性に聴きました。
先々月、亡くなったって…」
「そうなのよ。
お子様のことも、物凄く気落ちしてたの。
やっと少し落ち着いてきたかなと思ってたら、
今度はお母様を亡くして…。
もう、誰も家族は居ない。
独りぼっちになったって言ってたの。
そしたら、この前、あなたと二人でうちに来たから、
てっきり、結婚するのかなって思ったの。
なんていうか…。
すごく美穂さん、リラックスしてたし、
あなたも美穂さんのこと、優しい目で観てたしね。
でも、どうしたのかしら?
お役に立てなくて。
もし、連絡来たら、
あなたが探しに来たこと、
必ず伝えるわね?」と言ってくれた。
「来月には夫も戻って来るから、
今度は美穂さんといらっしゃい。
仕事でアメリカに行っててね。
寒くなるのに薪が減ってたから、
凄く助かったわ。
でも、冬は本当に寒いから…。
美穂ちゃん、寒いの苦手だって言ってたし、
春になったら来ると良いわ。
薔薇が咲く頃にね。
またね?」と見送られて家を後にした。
帰りにいつかのホテルの前も通ってみたけど、
流石にこんな所に居るわけもないから、
そのまま通り過ぎて家に戻った。
それで、その夜は彼女のメッセンジャーに、
那須に行ってきたことを書いてみた。
ふと、両手をみると、
豆が出来ていた。
久々に薪割りしたからな。
そう思ったらちょっと可笑しくて、
彼女が居たら、
「馬鹿ね?」と言って、
そっとその豆に触れてから、
そっと手の平にもキスしてくれるかなと思って、
また、泣きそうになってしまった。
美穂さんの子供のことは、聴いてるの?」と言われて、
僕は頷いた。
「お母様のことは?」
「彼女が居なくなってすぐに家を訪ねた時に、
隣人の女性に聴きました。
先々月、亡くなったって…」
「そうなのよ。
お子様のことも、物凄く気落ちしてたの。
やっと少し落ち着いてきたかなと思ってたら、
今度はお母様を亡くして…。
もう、誰も家族は居ない。
独りぼっちになったって言ってたの。
そしたら、この前、あなたと二人でうちに来たから、
てっきり、結婚するのかなって思ったの。
なんていうか…。
すごく美穂さん、リラックスしてたし、
あなたも美穂さんのこと、優しい目で観てたしね。
でも、どうしたのかしら?
お役に立てなくて。
もし、連絡来たら、
あなたが探しに来たこと、
必ず伝えるわね?」と言ってくれた。
「来月には夫も戻って来るから、
今度は美穂さんといらっしゃい。
仕事でアメリカに行っててね。
寒くなるのに薪が減ってたから、
凄く助かったわ。
でも、冬は本当に寒いから…。
美穂ちゃん、寒いの苦手だって言ってたし、
春になったら来ると良いわ。
薔薇が咲く頃にね。
またね?」と見送られて家を後にした。
帰りにいつかのホテルの前も通ってみたけど、
流石にこんな所に居るわけもないから、
そのまま通り過ぎて家に戻った。
それで、その夜は彼女のメッセンジャーに、
那須に行ってきたことを書いてみた。
ふと、両手をみると、
豆が出来ていた。
久々に薪割りしたからな。
そう思ったらちょっと可笑しくて、
彼女が居たら、
「馬鹿ね?」と言って、
そっとその豆に触れてから、
そっと手の平にもキスしてくれるかなと思って、
また、泣きそうになってしまった。

