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ex-girlfriend
第5章 消えた彼女

ラウンジは結構、混み合っていた。
クリスマス直前だからなのか、
カップルや家族連れが多いようで、
みんな、笑顔に溢れている。
ふと見ると、大きなクリスマスツリーが飾ってある。
グランドピアノはあるけど、
インテリアなのか、弾くヒトはいない。
近くに行ってみると、
K.Kawaiの文字。
こんな所で日本のピアノに会えて、
ちょっと嬉しくなってしまう。
通り掛かったスタッフが僕に何かを言うけど、
早口過ぎたのと急で聴き取れなかった。
「もう一度お願いします」とゆっくりした北京語で言うと、
ゆっくりした北京語で、
「弾いても良いですよ?」と笑う。
さっきは、もしかしたら台湾訛りだったのかもしれないと思った。
上海に駐在した時にも、
現地のスタッフに、
「お上手な北京語ですね?」と揶揄われた。
そして、彼ら同士の会話がちっとも聴き取れなくて、
いつも英語で話をしていたことをぼんやり思い出した。
そっとピアノの前に座って、
椅子の位置を合わせて目を閉じて深呼吸してみる。
そして、彼女が好きだったエリック・サティのメロディを奏でてみた。
久し振りのピアノだったけど、
手が覚えていた。
でも、だいぶ下手になったなと感じてはいた。
クリスマス直前だからなのか、
カップルや家族連れが多いようで、
みんな、笑顔に溢れている。
ふと見ると、大きなクリスマスツリーが飾ってある。
グランドピアノはあるけど、
インテリアなのか、弾くヒトはいない。
近くに行ってみると、
K.Kawaiの文字。
こんな所で日本のピアノに会えて、
ちょっと嬉しくなってしまう。
通り掛かったスタッフが僕に何かを言うけど、
早口過ぎたのと急で聴き取れなかった。
「もう一度お願いします」とゆっくりした北京語で言うと、
ゆっくりした北京語で、
「弾いても良いですよ?」と笑う。
さっきは、もしかしたら台湾訛りだったのかもしれないと思った。
上海に駐在した時にも、
現地のスタッフに、
「お上手な北京語ですね?」と揶揄われた。
そして、彼ら同士の会話がちっとも聴き取れなくて、
いつも英語で話をしていたことをぼんやり思い出した。
そっとピアノの前に座って、
椅子の位置を合わせて目を閉じて深呼吸してみる。
そして、彼女が好きだったエリック・サティのメロディを奏でてみた。
久し振りのピアノだったけど、
手が覚えていた。
でも、だいぶ下手になったなと感じてはいた。

