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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第8章 バレンタインナイト……*
「いや、その透真がさ。前に
言ってたじゃない?偶にはこう
大人のオモチャも使ってみたいな~
って言ってたからさ。これだったら、
ハートだしそれっぽくないし」
大人のオモチャだと言われても
これはまだどう使うのか
見当が付かないでいると
「こっち側、見てみて」
そう言って ハートの上の部分を
見る様にとののかが言って来て
そこを見ると それぞれのてっぺんに
2~3センチ程の円形の窪みがあった
変な顔をして透真がこっちを見ていたので
これの使用法が分からないんだろうけど
「ここがスイッチ、こっちが
こっちで、こっち側がこっちのスイッチ」
そう言って説明しながら
片側のスイッチをグッと押してみせると
本体のハートがモーター音を出しながら
振動し始めるからバイブレーション機能が
備わっているのは理解したが
「押す度に振動のパターンが変わるの」
押してみてと言われて押すと
ブィ―――ンと振動する強さが増したのが
持っている手に伝わって来て
更にもう一度押すと更に強くなったので
弱→中→強と切り替わる様だった
「沢山パターンがあるから、押してみて」
更に押すと 振動のパターンが
一定のリズムから
押す度に変動のあるリズムの物に
切り替わる仕様の様だった
「で、どうして、二つスイッチがあるの?
こっちとこっちは、どう違うの?
中にある突起の形が違うだけ?」
後ろから透真の背中に
自分の胸を押し当てる様にして
くっつくとののかが
片側の穴を指して
自分の指をズボッと片側の穴に入れた
「こっちの穴が、舐める方で」
それから反対の穴を指さして
「こっち側の穴が、吸うんだってさ」
「吸うって?」
「そっちのスイッチも押してみたら?」
吸う方側のスイッチを押すと
振動が強くなって
何度か押すと同じ振動のパターンが
左右のスイッチに振られているのが
スイッチを押してみて分ったのだが
「左右同時に
別の振動でも使用が出来るのか。
で、これを事前に用意したって事はさ
ののか、これ、ひとりで試したの?」
「動作確認はしたけど?」
「なら、使うのは今が始めてなの?」
その透真の問いかけに
ののかがコクリと頷いた
「だって、自分が使いたくて
これ買ったんじゃないもん…ッ」