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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第8章 バレンタインナイト……*

「ののか、これ持ってさ。
ちょっとここで待っててくれる?」

ポンとそのハートのオモチャを
透真から託されて両手でそれを
受け取った形のままで固まっていると

透真が階段を降りて行って
下からサービスで貰ったアイマスクと
スロットの景品の袋を持って来て

「それ、使うの?」

「丁度いい、組み合わせだったからさ」

そう言ってスロットの景品の
ローションが入っていた袋を
ベッドの上でひっくり返すと

赤いふわふわした物が落ちて
それが赤のボアで出来た手錠だと気が付いた

「アイマスクも、この手錠も
その下着とピッタリじゃない?」

そう言ってにっこりと
透真が笑顔をこちらに向けて来て

ゾクゾクと寒気がして
思わず身震いをした

「どうして、俺から
距離取ろうとするの?ののか」

「あ、その…、無理に
使わなくても…いいんじゃ…」

だって その笑顔が怖いっ

「さっきはさ、ののかが俺をさ
したいようにしたんだからさ。
今度は俺が、ののかの事を
俺の好きにする番じゃないの?」

「いや、良い様にって
私は、透真の事を気持ち良くして…
あげたいなって思って…しただけで」

好きにしようとして
したんじゃないと…続けようとした時に

トサッと身体をベッドの上に倒されて
上から透真に見下ろされてしまう

「俺だって、同じ気持ちなんだけど?
ののかの事をさ、沢山感じさせて
気持ち良くしてあげたいって
そう、思ってるんだから?同じでしょ?」

彼がそう耳元で囁いて来て
その声が鼓膜をくすぐる

「ののかは、気持ち良く…、
なっちゃたりしたくないの?」

スルスルと彼の手が
胸から腹を撫でて下腹部に触れて来る

「それに、これを着てる
今夜のののかはさ。…俺への
バレンタインのプレゼントだったじゃん?
俺の好きに…、していいんじゃないの?」

「……っ…、そ、それは…」

まぁ そう言っていて

ここで ののかが渋る理由は

俺がののかをこの後どうするのかを 
ののか自身が分かってるからだろうけど

「それにさっきえっちじゃ、
物足りなかったんじゃないの?
今度は俺がさ、たっぷりと
ののかにサービスする方でしょ?」

スルッと透真が
ののかの髪の毛を一房
すくい上げるとその髪に口付けを落とした

ゾクゾクと身体の芯が震えてるのが分かる


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