パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 ３月１１日の話

透真の方はカピバラにエサを
やっているののかの表情が
一瞬変わって　こっちをチラチラと
見て来るようになったので

ののかも自分が言った発言の
意味する所に気が付いたんだろう

「まぁ、海遊館のジンクス通りに
なったって事で、いいの？」

海遊館のジンクス…は
割かし有名に囁かれているが

「その辺りは、透真が
想像してる、通りだけども…さ。
でも透真とも、海遊館
デートに何回か行ってるじゃん。
海遊館カップルで行けないんならさ、
ジンベイザメ見に行けないじゃん。
それこそ、美ら海…だったら…」

「八景島シーパラダイスでも
観れるよ？ジンベイザメ。
ののかはさ、やっぱり人気者だし
ジンベイザメ好きなの？」

「ジンベイザメなら、
水族館じゃなくても観れるよ？
透真ってダイビングの
ライセンスって持ってたりする？
日本だったら、沖縄で
ジンベイザメの近くまで行って
泳ぐ事もできるよ？
ああ、でもセブ島とかモルディブなら
普通に野生？って言い方もおかいしけど
ジンベイザメと泳げるんだってさ」

カピバラへのエサやりを終えて
ののかがこちらに戻って来る

「モルディブか、新婚旅行で
確か、ののかが行きたいって
言っていた場所だったよね？」

「後ね、透真」

「どうかしたの？ののか」

「ジンベイザメは別に、
私は、好きじゃないかな？」

そう答えると透真が
こちらを変な顔をしながら見ていて

「じゃあ、どんな魚がののかは好きなの？」

「うーん、シュモクザメと…一角かな？」

答えたら答えたで透真が
更に変な顔をして見て来て

「えっと、ハンマーヘッドシャークね。
シュモクザメの通称。後はそうだなぁ
ハリセンボンと、ハコフグかな？
沖縄行ったら、食べられるよね？
ハリセンボン、沖縄ではハリセンボンを
アバサーって呼ぶんだって。
ハコフグも美味しいらしいよね？
どこかの郷土料理でハコフグを
くり抜いて、味噌と一緒に詰めて
焼く様なのがテレビでやってたよ」

「いや、そっちじゃなくてさ、
一角って言う奴は何なの？」

「ああ、一角？海のユニコーンね。
見た目は角が生えたアザラシだよ？
でも、アザラシじゃなくって、
クジラの仲間らしいよ。一角」