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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第10章 3月11日の話
透真の脳内で
つぶらな瞳のアザラシに
ユニコーンの角が付いた姿が浮かぶが
クジラだと言われても
角の付いたアザラシにしか思えないけど
ののかがスマホで
一角を検索して見せて来る
「ほら、これが一角、可愛いでしょ?」
「いや、これどう見ても
アザラシじゃん、クジラじゃないじゃん。
これは。角の生えた
アザラシじゃないの?角アザラシ。
角は俺の想像してた
3倍は長かったけどさ」
「骨格標本なら置いてる、
水族館あるよね。見た事あるよ。
骨格標本見たら分かるけど、
一角の角って角じゃないんだよ」
ふれあい広場を後にして
園内を移動しながら会話を交わす
「ジンベイザメは居ないけどさ。
行きたい?水族館。その
一角とやらの骨格標本があるか
どうかまでは俺には、
そこまでは分からないんだけど…」
「水族館?あ、もしかして
今日の目的地、水族館の
近くだったりするの?
あっ…もしかして、徒歩1分とか
そんな位に隣接してたりする?」
透真にお伺いを立てる様にして
ののかが確認を取ると
ふっと透真が笑みを浮かべたので
その顔を見て 自分が
イメージしてる居る場所と一致した
スッとののかが隣を歩いていた
透真の左手に自分の右手を伸ばして
ギュッと握って手を繋ぐ
「いいの?俺の手なんか
握っちゃっても。ののかはさ、
指も感じちゃうしさ、手繋いじゃって
ホテル着く前からムラムラしちゃわない?」
「いや、その…そこ…はさ、
ほら、何て言うのかな?
この県に住んでる人間の、
憧れと言うか…、ね?そんな
ポジションの老舗ホテルじゃん。
それこそ、何か特別な記念日とか…」
「ん?あそこのホテルって
特別な記念日じゃないと
利用したらダメなの?前に
バレンタインの時に、ちょっと
そんな話をしたじゃん?ののかと。
あそこのホテルもさ、
それ用に部屋を幾つか
リニューアルしたってHPで見たから」
透真がののかの耳元に
自分の耳を近付けて来て
ふぅと耳に吐息が掛かる
「ちょ、っと、透真…?」
ふざけすぎだよと言って
その身体をグイっと押しのけようとした
ののかの手首を逆に掴まれてしまって
「たまには…良いでしょ?
そう言うのもさ、特別感があって…」
「んッ、それは…。
私も、否定しないけど」
つぶらな瞳のアザラシに
ユニコーンの角が付いた姿が浮かぶが
クジラだと言われても
角の付いたアザラシにしか思えないけど
ののかがスマホで
一角を検索して見せて来る
「ほら、これが一角、可愛いでしょ?」
「いや、これどう見ても
アザラシじゃん、クジラじゃないじゃん。
これは。角の生えた
アザラシじゃないの?角アザラシ。
角は俺の想像してた
3倍は長かったけどさ」
「骨格標本なら置いてる、
水族館あるよね。見た事あるよ。
骨格標本見たら分かるけど、
一角の角って角じゃないんだよ」
ふれあい広場を後にして
園内を移動しながら会話を交わす
「ジンベイザメは居ないけどさ。
行きたい?水族館。その
一角とやらの骨格標本があるか
どうかまでは俺には、
そこまでは分からないんだけど…」
「水族館?あ、もしかして
今日の目的地、水族館の
近くだったりするの?
あっ…もしかして、徒歩1分とか
そんな位に隣接してたりする?」
透真にお伺いを立てる様にして
ののかが確認を取ると
ふっと透真が笑みを浮かべたので
その顔を見て 自分が
イメージしてる居る場所と一致した
スッとののかが隣を歩いていた
透真の左手に自分の右手を伸ばして
ギュッと握って手を繋ぐ
「いいの?俺の手なんか
握っちゃっても。ののかはさ、
指も感じちゃうしさ、手繋いじゃって
ホテル着く前からムラムラしちゃわない?」
「いや、その…そこ…はさ、
ほら、何て言うのかな?
この県に住んでる人間の、
憧れと言うか…、ね?そんな
ポジションの老舗ホテルじゃん。
それこそ、何か特別な記念日とか…」
「ん?あそこのホテルって
特別な記念日じゃないと
利用したらダメなの?前に
バレンタインの時に、ちょっと
そんな話をしたじゃん?ののかと。
あそこのホテルもさ、
それ用に部屋を幾つか
リニューアルしたってHPで見たから」
透真がののかの耳元に
自分の耳を近付けて来て
ふぅと耳に吐息が掛かる
「ちょ、っと、透真…?」
ふざけすぎだよと言って
その身体をグイっと押しのけようとした
ののかの手首を逆に掴まれてしまって
「たまには…良いでしょ?
そう言うのもさ、特別感があって…」
「んッ、それは…。
私も、否定しないけど」