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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第3章 2月10日の話…
そうノートパソコンに目を向けたままで
透真がひらひらと 行ってらっしゃいと
でも言いたげにののかに手を振って来る

「え?と、透真…?」

「大丈夫、心配しなくても
安心して入って来て、いいよ?
俺は、もうちょっとさ
良い感じのホテルあるか見てみるから」

ののかは本当に透真が
ああは言っては居たけど

昨日みたいに入浴中に入って来ないか
不安になりながらも入浴を済ませた

ののかがそんな心配をしながら
入浴をしている頃 透真は

リビングのソファで
候補になりそうなラブホテルを
ピックアップする作業に勤しんでいた

少し冷めたコーヒーを流し込んで
空になったカップをテーブルに置いた

「昨日は風呂でえっちしたけど。
風呂は風呂で、悪くは無いんだけど…。
どうせえっちするんだったら、ベッドの方が
色々と体勢とか気にせずに楽しめるもんな」

ののかが自分の頭をゴシゴシと
バスタオルで拭きながら
お風呂場から出て来てリビングに戻って来る

「お先。透真も、お風呂すぐ入る?」

「俺が、風呂に乱入して
来るんじゃないかって心配で、お風呂に
ゆっくり入れなかったんじゃない?」

「えっ?いや、…そんな事ないけど?」

「ののかがさ、そっちを
期待してたんだったらさ、
悪い事をしたんじゃないかと思って。
ここで乾かしたらいいんじゃない?
さっきの話の続きをしないと」

俺がののかの風呂に乱入して
昨日みたいになるんじゃないかって
心配してましたって
思いっきりののかの顔に書いてあって

俺が言った事を真に受けて
動揺してるののかは
めっちゃ からかい甲斐があるし
めっちゃ 可愛いいしな

ののかに そうしてもいいって
許されてるのは俺だけな訳だし?

「ののか、さっきの話なんだけど。
俺は風呂でえっちするよりさ。
ベッドでえっちする方がさ、
じっくり楽しめて良いと思うんだけど?
ねぇ、ののか。これが済んだらさ
俺も風呂に入って来るから。
先にベッドで待っててくれない?」

そう透真が…
普段は出さない様な…
イケメンボイスで言って来て

その透真の言葉にドキドキ…と
思いっきり動揺してしまって居たのだけど

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