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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第4章 2月13日の午後の話

「絶対泊まれないって、
10万超えると思うんだけどさ。
そう思ったらお得じゃない?
1人10万じゃないもんラブホはさ」

「もしかして、この頭の数字が
建物の階数なんだったら、
最上階って、この部屋だけって事?」

「ここのラブホの
特別室らしいからな、
まぁ、入ればわかるって。
とりあえず他のお客さんが
来る前にさ、行こうよ」

ここをわざわざ選んだ理由が
入れば分かるらしいので
ボタンを押した彼の後について

エレベーターに乗り込むと
7階のボタンを押した

7階に着くと 
本当にこのフロアの中に
お部屋は一部屋しかなくて

「ののか、ここだって701号室」

透真が部屋のドアを開いて
ドアが閉じてしまわない様に
手で押さえていてくれて
ののかに中に入る様に促して来る

「ののか、見てよ、マジヤバいからさ」

「いや、もう…驚いてるから」

ここから見ても分かる

中…凄い広い…し

「てか、このお部屋の
床、大理石なんだね」

ここから見えているのは
リビングの様だけど

100インチ位ありそうな
テレビがドーンと配置されていて
その前にテーブルと両サイドに
3人掛けのソファが向い合せにあって

「ちょっとした、パーティーでも
出来そうな広さじゃない?
バーカウンターもあるし。
複数人でも使用できる部屋らしいから」

テレビの奥側に
大の大人が3人ぐらいで並んでも
余裕で寝れそうなベットが
二つ並んでいるのが見えて

「そのテレビのある、向こう側に
ベットあるの見えるけど、
ベット…、二つあるんだけど?」

「10人まで利用できるらしいよ?
カラオケもあるから、歌う?
まぁ勿論俺がここにしたのはさ、
それが決定打じゃないんだけど、
ここにした理由が知りたい?」

「今日入籍した記念って意味じゃないの?
広くて豪華ってだけじゃないって事?」

透真がののかの手から
持っていた荷物を取ると

「見たら分かるって、ののかが好きな
お部屋チェックして来てよ?」

透真にラブホテルに入ったら
まずは一番にしたくなる
お部屋探検と言う名のお部屋チェックを
して来たらと促されてしまって

リビングの奥にある
ベットのある方に歩いて来て

ある事に気が付いた
ベランダがあるんだ このお部屋

最上階だからなのかな?特別室だから?
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