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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第7章 2月14日の話

ナビの画面から周囲の地形が
海がほど近いのを知って
透真が海沿いをドライブして行こうと
ののかに提案して来てそれに同意した

沖縄の様な 爽やかな青空と

青い海ではなくて

雪が吹雪く様な寒々しくて
荒々しい冬の海が
車の外には見えている

「想像してた海沿いの道とは
程遠い感じだけどさ。砂浜でもないし
断崖絶壁で海も随分と荒れてるけどな」

「でも、海は海だよ」

「あ、でも、ナビの感じだと
しばらく道なりに走れば、
砂浜もありそうだけど?ののか、
車が置けそうなら、散歩でもするか?」

透真の言葉通りに
車を15分程走らせると
海水浴場なのか開けた砂浜が見えた

オフシーズンだから
駐車場も無人で
車を無料で停められる様だった

「誰もいないな、海」

「だって、こんな天気だもん
雪降ってるし、荒れてる
真冬の海なんて誰も来ないよ」

「けどさ、丁度いいよな」

透真が差し出して来た手を
ののかが取るとそのまま
誰もいない砂浜を散歩する

「浜風だから、風強いし
髪の毛ボサボサになるんだけど…ッ」

「怒らないの?ののか。
真冬の海なんてさ、
車から降りたがらない女も
多そうな物だけどな」

「そんな物なのかな?
あ、ホラ、見て、貝殻落ちてるよ?」

人の話を聞いてるのか聞いていないのか
ののかがその場にしゃがみ込むと
落ちていた貝殻を幾つか拾い集めて居て

「見て見て、透真。
シーグラス落ちてたよ。
ほら、これ、緑のやつ」

手の平にののかが
拾ったシーグラスを乗せて見せて来て

見る人から見たら
それは只のガラスの欠片だし

ゴミでしかない物なのに

「それ、どうするんだ?ののか」

「沢山ある訳じゃないからなぁ…
沢山あるんだったら、何かに
出来るかもだけど…。レジンか
何かの中に入れてもいいかもね」

それからしばらく
ののかの宝探しに付き合って
再び車に乗り込んだ

「思った事があるんだけどさ…」

そう透真が
言い出して来て

「ん?思った事って」

その言葉の続きを
ののかが促した

「こんな風にさ、
方法さえ工夫すれば
ストレスを感じる事もなく、旅行も
楽しめるんだなと思ってな。
温泉に入りたいと思ってたのも、
ののかが叶えてくれたしさ」

「でも、普通の旅館に行っても
透真と一緒に温泉入れないしね」

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