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第11章 『短小バツ１の５０代のスーパー店長』

『短小バツ１の５０代のスーパー店長』




その日…、その男。


木下　茂樹（５４）は…朝から上機嫌だった。


普段は仕事前にシャワーを浴びたりはしないが、

その日は丁寧にシャワーを浴びて髭の手入れを済ませた。

スーパーの…朝の仕事をひと段落済ませて、

診断書を提出して休んでいるパート従業員の

様子を見に心配だから行って来ると。

そう…他の職員に声を掛けて、スーパーを出た。

それだけ聞けば、部下想いの店長の鏡の様に見えるが。

実際の所、その店長が原因の心因性ストレスで

パートの白鳥美幸はスーパーでの仕事を休んでいた。