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君と偽りのドライブに
第21章 2‐10:攻守
……嘘、むりむりむり、と言葉にできずに首をぶんぶん振る私の腰を、哲弥が掴んでゆっくり下ろさせる。
「そんな……っ恥ずかし、」
「嫌?」
……だから、そういう聞きかたは狡いって!
と心の中では叫びつつも、声にはできないでいる間に、入り口にぴとりと太いものが触れる。
「有紗……」
ああ――駄目だ。
私、哲弥にため息混じりで呼ばれることが、完全に、癖になってしまった。
私は、哲弥の手に無理やり導かれた振りをして、けれどその実抵抗もせずに、ゆっくりと腰を落としていった。