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君と偽りのドライブに
第21章 2‐10:攻守
「……わかった」
しばらく考えて、哲弥は諦めたような声を出した。
何がわかったと言うのか、と思っている間に、哲弥は枕元にもう一度手を伸ばした。
一時的に背を向けた哲弥が何をしているかはわかった。
二回戦をする決心をつけたのか、と私が待っていると、哲弥はジーンズと下着を脱いで、壁に背をつけてベッドの上に座った。
予想していなかった行動にきょとんとしている私を、哲弥が導く。
私は手を引かれるままに、哲弥に跨るように膝立ちになった。
……これは、もしかして……。
「有紗、上も脱ごうか」
さっきせっかく整えたブラウスと下着を取り払われる。
裾で隠せていた下も含めて、私のすべてが無防備に哲弥の前に差し出される。
哲弥の足を跨いでいるので膝を閉じることもできずに、どう体を捩っても哲弥の目から逃れられずに、私は悲鳴を上げた。
「ちょ、哲弥、恥ずかしい……」
「自分で始めたんでしょ」
哲弥は珍しく無慈悲だった。
「自分で動いて」