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君と偽りのドライブに
第15章 2‐4:律義



 哲弥が予約してくれていたというレストランは、山の麓にあるだけあって、山の幸をふんだんに使った洋食店だった。

 落ち着いた雰囲気だけれどフォーマルすぎもせず、スニーカーやラフな服装のお客さんもちらほら見かける。
店側も立地をよくわかっているのだろう。

 車で来る人も多いらしく、ワインやカクテル以外にも、ノンアルコールカクテルや、地元の果物を使ったジュースが充実していた。



 哲弥はお酒飲んだらと言ったけれど、目の前のドライバーを差し置いてお酒を頼むほど飲みたいわけでもない。
普段の仕事帰りのごはんでも、ふたりともお酒を飲まないことも多い。
私と哲弥はそれぞれ気になったノンアルを頼んで、前菜から順に運ばれてくる食事を楽しんだ。



 このお店で、告白し直そうと、ふうん、なるほどね。

 哲弥は割と――かなり、店選びのセンスがあるのではないだろうか。


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