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君と偽りのドライブに
第18章 2‐7:限界



 哲弥も女の子の体で興奮したり、擦って気持ちよくなったり、セックスしたいと思ったりするんだ。

 考えたことがなかった――わけじゃなかった、実は。哲弥を可能性に入れたこともあった。
哲弥もそういうこと考えたり、したりするのかなと、哲弥が知ったら嫌がるだろうけど――想像したこともあった。



 私じゃ無理だろうと、私じゃ哲弥はそういう目で見られないだろうと、早めに諦めて考えないようにすることで、自分を守っていただけだった。

 今になってようやく思い出した。



「ごめん、有紗、ちゃんと解してない……指とか、挿れたほうがいい? ……よね、」

 もう切羽詰まっているのに、彼は自身をがちがちに固くした状態で、おなかにつきそうなほどそそり立った状態で、それでも私の痛みを和らげようと、たどたどしく、けれど懸命に中指で膣口を探ってくれる。



「いいよ、哲弥」

 哲弥が顔を上げる。

「いいよ。ええと……すごく久しぶりだから、ちょっとキツいかもしれないけど……」

「痛いと嫌じゃん」

「でも、哲弥、もう挿れたいんでしょ」



 哲弥が顔を赤らめて俯く。

 ああ、もう――なんて可愛いんだ。



「哲弥が満足したら、次は優しくしてくれたらいいから」

「…………」

 哲弥は耳まで真っ赤になったまま、しばらく目を泳がせていたけれど、



「ごめん、ぜったい、次からは優しくする」

 そう言いながら、大きくなった自分自身を私の入り口にあてがって、ゆっくりと腰を前に進めた。


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