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千一夜
第20章 第四夜 線状降水帯 ④
 二人が宿に入る。フロントでチェックインを済ますと伊藤は燈と一緒に部屋に向かった。
 高級旅館の従業員は、伊藤と燈の関係を探るような好奇な目を二人には向けない。伊藤と燈は部屋に入るとすぐに抱き合ってキスをした。
 夕食の時間は、伊藤が一時間遅らせた。それまでこの部屋で、正確には露天風呂で燈と二人で温泉と互いの体を愉しむ。
 オーシャンビューを愉しむことができる丸くて大きな露天風呂に、伊藤は燈と二人で浸かった。二人は抱き合い先ほどよりも激しいキスをした。
「先生、鬼ごっこ」
 燈はそう言って露天風呂の中を逃げ回る。確かに大きな露天風呂ではあったが、どんなに逃げ回っても最後には伊藤に捕まった。腕を掴まれたり、背中から抱きしめられたり、燈が何度逃げても結果は同じだった。
 捕まるたびに燈は伊藤から乳房を揉まれたり、おま×この割れ目に手を入れられたりした。今風呂の中で伊藤はお姫様を抱えるようにして燈を抱いている。
「学生時代は何をしていてんだ?」
 伊藤が燈に訊ねた。
「高校までずっと水泳をしてました」
「大学では?」
「特に何もしてません」
「燈はいい体してるよな」
「胸がこんなに小さいのに?」
「お前の体はスポーツで鍛え上げてきた体だ。それに燈の胸は小さくはない」
「本当ですか?」
「嘘は言わない。本当だ」
 伊藤はそう言うと燈の乳首を口に含んだ。
「いや」
 燈は体をよじらせた。
「お前は本当に感じやすい子だな。つまり淫乱な女ということだ」
「先生の意地悪」
「僕は燈のことを褒めてるんだぞ」
「ありがとうございます」
 燈が伊藤のペニスを握った。
「淫乱でスケベな燈が大好きだ」
「……」
 伊藤のペニスを掴む燈の手に力が入った。
「これから燈の彼氏に仕返しをしてやる」
「仕返し?」
「そう、仕返し。僕の燈を泣かせた奴に罰を与えるんだ」
「どうやって?」
「残念ながら仕返しは僕一人ではできない。燈の協力が必要だ」
「協力?」
「そう、協力。具体的に言うと、今燈が握っているものを燈の穴に入れる」
「先生のエッチ」
「もちろん僕はエッチだ。そして燈もエッチだ」
「入れた後は?」
「出していいだろ?」
「えっ?」
「仕返しなんだから、出していいよな?」
「……」
「中で出していいと言いなさい」
「先生のあれ、中で出していいです」
「いい子だ」
 伊藤は燈の頭を撫でた。
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