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千一夜
第20章 第四夜 線状降水帯 ④
 燈から中出しの許可をもらった。伊藤は燈を後ろから抱きしめた。二人で海を見る。陽はまだ落ちていない。海と露天風呂、そして女。
「燈、男と別れて僕の女になれ」
 伊藤は初めて茜に自分の思いを伝えた。
「ダメ」
「どうして?」
「香苗さんから先生とは絶対に付き合うなと言われてるから」
「あの女……、あの女、僕のことで他に何か言ってたか?」
 伊藤は舌打ちしたかったが辛うじて我慢した。
「先生、怒らない?」
「大体予想がつく、怒らないから言いなさい」
「先生のことクズだって言ってました」
「ふん」
「先生、本当に怒っていない?」
「怒ってないよ」
「だめ!」
 伊藤が燈の背中を舐めたのだ。燈が体をくねらせた。
 燈は一見清純で素朴そうな感じの女に見える。ところが男と女の交わりが始まると別人になる。燈の性感帯は体全体なのだ。伊藤が耳たぶを舐めただけでもいくと言うし、ま×こを舐めようものなら白目を剝きながら気が狂ったように体をよじらせる。
 感度が抜群の女なのだ。もちろんそれを演技で誤魔化す女もいる。けれど燈は本物だ。伊藤はそう信じて疑わない。
「燈、はめてって言ってごらん」
「……先生、はめて」
 湯の中で伊藤は燈の両方の乳首を弄っている。燈の体がぴくぴくと動き続ける。
「燈、燈ははめる前に何かしないといけないよね」
「先生。先生のおちんちん舐めさせてください」
「いい子だ」
 伊藤は後ろから燈の頬にキスをした。そして湯の中で燈の前に立つ。燈が伊藤の方を向いて、伊藤の肉棒を両手で掴んだ。
「おっきい」
「本当か? 彼氏にもそう言ってるんだろ」
「先生の本当に大きいです」
「信じることにするよ」
「本当。私、嘘なんて言いません」
 大きかろうが、そうでなかろうが、そんなのは交尾に向かうための言葉のやり取りに過ぎない。
 燈が雑巾を絞るみたいにして両手で伊藤の肉棒をしごく。そして伊藤の亀頭をぱくりと口に含んだ。燈の舌が伊藤の亀頭を舐め回す。カリ首をときおり締め上げたりする。
 体が感じやすい燈は、男を悦ばしながら自ら感じているはずだ。伊藤の肉棒を舐めながら、燈は悪戯ぽい目で伊藤の様子を探った。燈のま×こ穴からもヌメヌメした液体が溢れているに違いない。伊藤はそう思った。
「燈、もの凄く上手だ。彼氏に教えてもらったのか」
 燈は伊藤の肉棒をしゃぶりながら、怒った目を伊藤に向けた。
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